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令和5年度土浦ブロック専門研究会【Zoom研修】

更新日:2024年02月20日

講師 坂本 晴美 氏
講師 坂本 晴美 氏
令和5年度土浦ブロック専門研究会【Zoom研修】研修報告書

1 日時 令和6年1月12日(金) 13時30分~15時

2 内容
   演題:「脳科学に基づいた特別な支援を要する幼児への関わり方
       ~作業療法士の視点から~」
講師:アール医療専門職大学
      リハビリテーション学部 
作業療法学科副学科長 准教授 坂本 晴美 氏


【行方市療育支援での活動】
特に年長さん~10歳までをターゲットに・・・
こどもの脳は、
0~3歳:心が伝わる脳をつくる
3~7歳:勉強やスポーツができる脳をつくる
7~10歳:本当に頭のよい脳をつくる

【境界知能】
IQが71以上85未満で知的障害の診断が出ないこども
特徴
・学習の困難さ
・対人関係やコミュニケーションの困難さ
・身の回りや社会生活の困難さ など

【脳機能の影響】
・認知機能が「学習の土台」をつくる
・前頭葉機能の関わり・・注意・集中、意欲、思考、行動・感情のコントロール、応用
・暴言や乱暴な行動への影響
 前頭葉機能の低下の可能性(語彙力低下・生活習慣によるものの可能性)
 →前頭葉を賦活化させること・・注意機能・ワーキングメモリを使うこと

【癇癪への対応】
怒っているときは刺激しない。機嫌がいい時に約束事をしてみよう
・怒りの特性を知る
・表現手段を見つける
・怒りの納め方を身に付ける
怒る→対処能力を身に付けるチャンス

【空間認知能力】
具体的には物(立体)がある方向や形状を瞬時に正確に認知する力のこと。
空間認知能力が高い特徴は、場の空気が読める・状況把握が早くなる・計画性が高い。

【マルトリートメント】
定義:虐待とは言い切れない大人から子どもに対するよくない関わり
最大7割弱の確率で次世代へと連鎖する
参考図書:「親の脳を癒せば子どもの脳は変わる」友田明美著

【レジリエンス】
精神的回復力・精神的弾力性→立ち直る力のこと
立ち直る力を上げるには家庭的特性がある。ペアレントトレーニングの効果として親の認知を変える
レジリエンスを高める為に・・支援者は、保護者に知識・承認の言葉を与え、子どもにはその姿を見せること

【メタ認知能力】
自身を客観視する力のこと。自分が認知している物事を客観的に把握し、コントロールすること。
メタ認知能力が高いと、
①自分の感情をコントロールすることができる 
②状況や物事に対して、冷静な判断と対処ができる
③周囲の人に対して適切な配慮ができる
④周囲の人や物事と適切な距離感を保つことができる
⑤柔軟性が高く、成長をし続けることができる
メタ認知能力トレーニングは、瞑想、モニタリング(自分の欠点・課題の振り返り→受け入れ→問題・課題の設定)

研修会の様子
研修会の様子

 

 

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